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温室効果ガスの削減に係る要因分析を行い、県有施設の積極的な取組を加速させたい!

テーマ紹介

受付終了

ポイント

01

解決したい課題

燃料・電気使用量、外気温・湿度の変化、職員数、建物の断熱対策の状況等のデータを収集・把握し、温室効果ガス削減効果に係る要因分析ができるようにすることで、効果的な取組をさらに加速させたい。

02

想定する実証実験

県有施設の温室効果ガス関連データを収集・把握し、AI、シミュレーション、分析技術などの先進技術を用いて、県有施設ごとに温室効果ガス削減効果に係る要因分析を行えるかを検証する。また、要因分析結果から効果的な取組案を作成できるか検証する。

03

実現したい未来

温室効果ガス削減に向けた具体的かつ効果的な取組を、県が率先して実施することで、「県全体で2030年度までに2013年度比で46%削減する」目標を達成する。

04

提案企業が得られるもの

行政機関や事業者、県民への技術・サービスの認知度の向上、他自治体・事業者での同等サービスの展開

ストーリー

地球温暖化問題

 化石燃料の大量消費により、自然界の二酸化炭素(CO2)吸収量を超える CO2 を排出し続けたことにより、大気中の CO2 濃度が徐々に上昇したことが、現在の地球温暖化が進行する要因となっています。
 世界の平均気温は、産業革命以降約 1.1℃上昇しており、世界各地で異常高温や大雨・干ばつの増加など様々な「気候変動」を引き起こしています。あらゆる分野に及ぼすリスクの深刻さは、人類や生物の生存基盤を揺るがす「気候危機」とも言われる状況に至っています。
 地球温暖化の問題は、特定の国や地域に限定されるものではなく、全世界に影響を及ぼします。また、今生きている私たちの時代だけの問題ではなく、今後数世紀にわたって続くと言われるほど、将来の世代に影響を及ぼす問題でもあります。このように地球温暖化は、時間的にも、空間的にも圧倒的な広がりを持ち、全世界が協調して取り組むべき喫緊の課題となっています。
 愛知県も世界を構成する一自治体として、様々な社会情勢等の変化に対応し、愛知県の中長期における地球温暖化対策を積極的に推進することで、世界及び我が国の目標達成に大きく貢献するとともに、カーボンニュートラルの実現を目指し取組を進めています。 また、県庁自身の活動においても、率先して、積極的に地球温暖化対策に取組むことで、県民・事業者・市町村の皆様の取組の推進につなげていきたいと考えています。

2050年の愛知県イメージ

温室効果ガス削減のための愛知県自身の取組

 愛知県庁自身は、「エコロジー&エコノミー2つのエコでもっとスリムに!」を合い言葉に、環境に配慮した事務事業の推進と事業者としての県庁の率先した環境配慮行動を図るとともに、県庁全体の温室効果ガス排出量の削減に努めるべく、「愛知県庁の環境保全のための行動計画(あいちエコスタンダード)」により全庁をあげて取組を推進しています。
 現在は、愛知県の全ての機関が実施する事務事業を対象に温室効果ガス排出量の削減目標を設定し、目標達成に向けエネルギー効率の高い空調システムや照明設備の導入、太陽光発電設備の設置、燃料電池車・電気自動車・プラグインハイブリッド自動車等の導入、施設のZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化、「省CO2電力入札」などの取組を進めています。
 毎年、施設毎の電力量使用量や燃料使用量等を集計し、温室効果ガス排出量の実績を算出することで、目標の達成度を把握しています。これまでに2013年度比で約18%削減していますが、目標達成にはまだまだ厳しい状況です。2030年までに残された時間が短い中、効果的で効率的な取組を実施していく必要があります。しかし施設数が多くそれぞれの施設の特性を把握できないことや、外的要因がどの程度排出量の削減に影響しているか分かっていないため、職員の取組の成果や、どの施設のどの取組に効果があり、他の施設へも有効であるかといったことが分析できていないため取組の見直し・改善が進んでいません。

参考画像①

参考画像①

有効な取組とは何か、新しい取組とは何か

 私たちは、温室効果ガス排出量算定に使用している電気使用量や燃料使用量等のデータを、より有効に活用し効果的な取組とすることで、県庁自身の温室効果ガス排出量削減を加速したいと考えています。しかし、大量にデータはあるものの、データ分析を行い実際行った取組ごとや施設ごとの効果を算定するまでには至っておりません。専門家が持つ知見を基に、新たな外部データも使って、分析を行うことで新しい取組ができる可能性がまだまだあると思います。
 例えば、気温・湿度の変化、職員数、建物の断熱対策の状況等の他のデータと電気使用量や燃料使用量等のデータを照らし合わせて分析することで、これまで見落とされていた温室効果ガスの削減を進めるために有効な取組に気づき新たな取組につながるのではないかと考えています。また、施設毎の対策状況と温室効果ガス排出量やエネルギー使用状況を比較することで、個別の施設へより有効的な取組や新たな取組の改善を提案ができるのではないかと考えています。
 この取組を行うことで、愛知県庁の温室効果ガスの削減するための新たな出発点にできればと思います。また、具体的な取組の効果を地域へ発信することにより、愛知県庁のみならず愛知県全体で温室効果ガスの削減が促進されることを期待しています。

現在と理想のイメージ

温室効果ガス削減の地域の先導役に、

 愛知県は、産業が活発なため産業分野の温室効果ガス排出量の割合が全国と比較して大きいという特徴があり、温室効果ガス総排出量は全国で最多クラスです。一方で県内総生産当たりの温室効果ガス排出量は全国でも低い水準にあり、また住宅用・事業用の太陽光発電設備の設置数は全国1位であるなど、県民や事業者の皆様の地球温暖化対策への意識や行動は非常に高いものになっています。日本一のモノづくり県である愛知県は、環境分野においてもトップランナーとして、積極的な役割を担うことが求められています。こうした特徴のある地域の中で、愛知県庁は率先して温室効果ガス排出量削減対策を実施し、地域の先導役として、皆様の取組機運をさらに高め、2050年までにカーボンニュートラルを実現したいと考えています。
 ぜひ私たちと一緒に、この課題の解決に取り組んでいただける企業の方のご応募をお待ちしています。

担当写真

概要

背景  愛知県では、2018年2月に「あいち地球温暖化防止戦略2030」を策定し、地球温暖化防止に向けて様々な取組を総合的かつ計画的に進めてきたが、2020年10月に国が「2050年カーボンニュートラル」を宣言して以降、その実現に向けて国の温室効果ガスの削減目標が引き上げられるなど、社会情勢が大きく変わっている。
 こうした状況を踏まえ、2022年12月に、本県は2050年までにカーボンニュートラルの実現を目指し、2030年度に愛知県内の温室効果ガス総排出量を2013年度比で46%削減する目標を掲げるとともに、2030年度までの間に取り組むべき施策の方向を示した「あいち地球温暖化防止戦略2030(改定版)」を策定した。
 本県では、民間企業等に率先して、積極的に温室効果ガス削減につながる取組を進める必要があるため、「愛知県庁の環境保全のための行動計画(あいちエコスタンダード(以下「エコスタ」という。))」に基づき、取り組んでいる。
課題(詳細)  本県では、エコスタの取組の一環として、3ヵ月ごとに県有施設担当者から県のエコスタ事務局に燃料・電気使用量を報告してもらっている。
 その報告にて、燃料・電気使用量(以下「エネルギーデータ」という。)は把握できているものの、外気温・湿度の変化、職員数、建物の断熱対策の状況等、どのような要因で温室効果ガス削減につながっているかまでは把握できていない。
求める解決策  AI、シミュレーション、分析技術などの先進技術を用いて、施設ごとの燃料・電気使用量の利用状況の把握や、その利用状況に外気温・湿度の変化、職員数、建物の断熱対策の状況等の他データがどのように影響を与えているか等の要因分析を行えるかを、検証する。
 また、エコスタに定める目標達成に向けて、各施設で省エネ活動等の取組を進めているが、エネルギーデータ等を活用した効果的な省エネの取組が今後望まれるため、実証では要因分析結果をもとに、具体的な取組案を提案していただきたい。
想定する実証実験内容(詳細)
  • 県有施設の内、できるだけ多くの施設での要因分析を行うことを検討している。
    (ただし、施設数を絞り要因分析ができる見解であれば、その旨提案していただきたい。)
  • 本実証で提供可能なエネルギーデータとしては、3ヵ月ごとの電力使用量、燃料使用量があるが、その他分析に必要なデータが少なく、要因分析まで実施できていない。どのようなデータ項目があれば要因分析できるかについても、外部の専門家の協力を仰ぎたい。
  • 本実証では、エネルギーデータ等と必要に応じて組織外のデータも用いて、客観的データによる現状把握ができるか、さらにそのデータの分析から、今後に向けた具体的な取組が導き出せるかを検証する。
  • 実証後に予算化することを勘案して、費用対効果の高い提案を希望する。
  • 本格導入後は、業務負荷の削減に資する運用提案を希望する。
実証実験成功後の発展性  温室効果ガス削減に向けた具体的かつ効果的な取組が、実際の削減効果につながり、「2030年度に2013年度比で温室効果ガス排出量46%削減する」目標が達成できる。
提案企業に求める専門性
  • エネルギーデータ等を活用した温室効果ガス削減に関する知見がある。
  • 要因分析から柔軟に省エネ等の取組の提案ができる。
プロジェクトの進め方
打合わせ方法
  • 打ち合わせ方法は、対面でもオンラインでもどちらでも可能。
  • 要所では施設も現地確認いただき打ち合わせを進めることも検討していただきたい。
提供可能なデータ・環境等 3ヵ月ごとの各県有施設の燃料・電気使用量
プログラム終了後の本格導入 有効性が確認できれば、本格導入を検討する。

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